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債権回収一般
お金に纏わるトラブルは、人間の生活に嫌でも付いて回ります。
そのトラブルが、法律で許されている範囲内で、当人同士の話し合いで解決できれば問題はないのですが、解決出来ない場合に、自己の力を持って、強制的に解決する、つまり、自力救済は法治国家日本では原則として認められません。もっとも、当人同士で解決できるのならば、トラブルと呼ぶまでもない事でしょうが。
当人間で解決できないときは、法律の助けを借りる事になります。
法律では、お金を催促する方を債権者、される方を債務者と呼びますが、どう考えても債務者に有利だと思えてなりません。例えば、お金を貸す(民法では金銭消費貸借と呼びます)という、日常生活では良くある行為ですが、後になってこれがトラブルとなると、確かにお金を貸したと言う事を証明するのは大仕事なのです。(どんな少額の貸し借りでも、金銭消費貸借の契約書を作成し、公正証書にしておけば問題は少ないでしょうが、こんな事をする人は現実には存在いないでしょう)
映画やドラマで良く目にするためか、「鬼のような金貸し」というイメージは、出来上がっており、思い浮かべるのは容易ですが、これに対するのは、金貸しにいたぶられる「哀れな、債務者」のイメージでしょう。そして、これに輪を掛けたのは、サラ金規制法(貸金業の規制に関する法律、昭和58年5月施行)以前のサラ金業者の強引な取り立てで、様々な社会問題を引き起こし、非常な債権者像はすっかり定着してしまったのです。
ところが現実には「鉄面皮な債務者」(借りた事を認めない、或いは認めても払おうとしない)相手に、金を貸した方が振り回されるという現象があります。トラブルともなれば債権者も「人が変わる」でしょうが、債務者は「大変身します」。将棋で云えば、王様の頭に「金」を張られるまで、抵抗し、とぼけまくることも珍しくありません。債権者は「証拠」を探し出し、裁判所に提出するだけでは足りず、被告の言い分も全て撃破しなければ、勝訴を勝ち取れないのです。債権者は借用書無しで貸したお金を、相手が「借りた憶えはない」と言い張ったら、そして運が悪い事に、同席者、目撃者もいないとしたら、どうやって立証すればいいのでしょう?さらには、時効制度(この場合は消滅時効)により、債権者は時間との戦いが待っています。このケースでは個人間の金銭消費貸借ですから、消滅時効は10年です。貸した方が法人(商人)なら、消滅時効はたったの5年です。さらに、裁判では勝ったが、被告側に弁済する資力がなかったら、債権の十分な回収は出来なくなります。そお、裁判に以前に「自己破産」でもされていれば手の打ちようが無くなってしまいます。
当事者間で解決できないときには、債権者は裁判所を頼り、債務者に債務の履行(金銭消費貸借なら貸金の返済)を実現しようとします。裁判では、事実がどうであったか、何が真実なのかが争われるのではなく、裁判官が原告、被告(裁判になると、債権者は原告、債務者は被告になる)の提出する「証拠」で、その信憑性を審査し、なにが「本当らしい」かを判断します(自由心証主義)。裁判官は直接「証拠を探し」をしませんから、原告、被告が提出する「証拠」だけが頼りです。原告が「貸した金を返して欲しい」と言い、被告が「借りた憶えはない、貸したというのなら証拠を提出せよ」となったら、どのように裁判は進行していくのでしょうか?(実際には、証拠なしで裁判になる事はあり得ませんが)先に、公正証書にしておけばと書いたのは、この事です。公正証書は強力な「証拠」となります。
如何でしょう、債権者の立場は思っているより弱い事がお判り頂けたでしょうか?
ですから、お金の貸し借りでも、売掛金でも、債権者になるときは、その発生する段階で、十分な注意が必要という事になります。親しい人にお金を貸すときでも、契約書で無くとも、その人の名刺の裏に「借用書」を書いてもらう位は、しておくべきです。
通常の請求、支払がスムースにいかず、支払期日を超えてしまったら、早期の回収を目指し、早急に手を打たなければなりません。その、第一歩は少額の債権でしたら、私共行政書士に、金額が大きければ弁護士に相談する事をお勧めします。私共「士(さむらい)業」は、貴方の問題解決のための頼れる味方なのです。
行政書士(西岡行政書士事務所)に相談においでになれば、いろいろな手段をご説明し、貴方の場合、どの手段を、どのように用いれば効果が上がるのかをご説明します。訴訟性が高いなど、弁護士の力が必要な場合なら、懇意な弁護士事務所をご紹介することも、私ども西岡行政書士事務所で考えている「手段」の一部なのです。
小口債権回収プラン
ここでは簡易裁判所で扱う140万円以下の債権を小口債権と呼ぶことにします。(裁判所法第33条1項の改正により、簡易裁判所が扱う民事訴訟事件の訴額の上限は、平成16年4月1日より140万円になりました。)
これより大きな金額の債権回収は、抛っておかれることも少ないでしょうし、訴訟性を帯びることも多いでしょうから、そうなれば弁護士さんの出番です。
これからの話は、このような小口債権回収に関する情報です。
小口債権と言っても様々ですが、ここでの考え方は、売掛金を主に想定しています。
売掛金などの小口債権をスムースに回収できないと、1件1件は小口でも、その数が増えてくると、企業の経営を圧迫します。帳簿上は売上となっており、利益が出ているにもかかわらず、現金・貯金がないという事態に陥ります。いわゆる「勘定合って、銭足らず」という現象が起きます。債権回収が遅れれば遅れるほど企業を圧迫し、資金ショートを生じ、倒産の誘因ともなりかけません。
だからといって、債権回収は手間暇がかかり、催促する方でもそれなりの精神的疲労をともなうものです。
回収がスムースに行かない場合に、1,2度電話などで催促するが、そのうち、何となく間遠になり、不良債権化してしまい、再度催促しようとしたら、時効が完成してしまったなどはよく聞く話です。
売掛金が生じるときに、未収とならないよう配慮することが肝要ですが(この面でも行政書士は有効なアドバイスが出来ます)、不良債権化してしまっては、間に合いません。消滅時効が完成する前に回収してしまいましょう。
売掛金の消滅時効
時効とはある時間が経過すると法律関係が変化してしまうことですが、売掛金などには消滅時効があります。債務者が時効の完成を待ち、「時効が完成したので支払う義務はなくなった」と言へば(援用)、債権者は支払ってもらうことが出来なくなります。商行為に基づく「売掛金の時効」は2年間です。飲食店なら1年間です。多忙な日々の中、滞った売掛金を回収するにはあまりにも短い時間です。
注文を受け、商品を発送、請求書を同封又は別便で郵送。まずその月の月末には入金しないでしょう。翌月末にも入金しないので、翌々月の月末かなと思って待ちますが、入金がありません。やむを得ず電話で催促。
「担当者が不在だ」、「伝言しておきます」、「請求書が見あたらない」、「経理には回してあるのだが」・・・・・・。
又、入金を待つ、入金されていない・・・・・。
こんな風に、1年、2年間はあっという間に経過します。
売掛金の消滅時効の完成です。
相手が時効を援用すれば、回収はほぼ無理になるでしょう。(といっても、方法が全くない訳ではありませんが。)
ここで、民法・商法・その他の法律に定められている主な短期時効を見ておきましょう。時効に関する定めは、各種の法律に定められていますので、注意が必要です。優先順位は特別法、一般法です。
債権関係では、個人間と、商人対商人(商人対個人)で時効が異なりますので、注意が必要です。
| 1年 |
アルバイトの賃金 |
民法174条1号 |
| 大工・植木屋の代金 |
民法174条2号 |
| 運送費 |
民法174条3号 |
| 宿泊代金・飲食代金 |
民法174条4号 |
| レンタカー屋の債権 |
民法174条5号 |
| 機械リース代金 |
民法174条5号 |
| 裏書人等への請求権 |
手形法77条2項、
77条1項8号 |
| 占有権に基づく訴え |
民法201条 |
| 貸借に伴う損害賠償 |
民法600条、622条 |
| 保証人に対する請求権 |
小切手法58条 |
| 借家契約の最短期間 |
借地借家法29条 |
| 宝くじの払い戻し |
当選金付証票法12条 |
| 2年 |
弁護士、公証人の債権 |
民法172条 |
| 生産者、卸売商人、小売人の商品の小売代金 |
民法173条1号 |
| 鍛冶屋、建具師等の債権 |
民法173条2項 |
| 月謝や先生への謝礼 |
民法173条3号 |
| 労働者の給料請求権 |
労働基準法115条 |
| ホステスの給料債権 |
労働基準法115条 |
| 財産分与請求権 |
民法768条 |
| 取締役の任期 |
商法256条、273条 |
| 3年 |
銀行からの手形貸し付け |
手形法70項、77条8号 |
| 医師、産婆、薬剤師のさいけん |
民法170条1号 |
| 請負代金請求権 |
民法170条2号 |
| 不法行為による損害賠償請求権 |
民法724条
(知ったときから) |
| 建物の短期賃貸借保護 |
民法395条、602条 |
| 認知の訴え |
民法787条 |
| 手形の振出人に対する請求権 |
手形法77条1項、70条1項 |
| 引受人に対する請求権 |
手形法70条1項 |
| 少額訴訟での支払い猶予 |
民事訴訟法375条 |
| 4年 |
取締役の任期 |
商法273条 |
| 5年 |
商人間の貸金 |
商法522条 |
| サラ金の貸付金 |
商法522条、502条8号 |
| 手形の買戻請求権 |
商法522条 |
| 休眠会社の整理 |
商法406条の3 |
| 退職金請求権 |
労働基準法115条 |
| 土地(普通の)工作物の担保責任 |
民法638条 |
10
年 |
一般私人間の貸金 |
民法167条 |
| 個人の売却代金請求権 |
民法167条 |
| 債務不履行による物 |
民法167条1項 |
| 時効取得(善意) |
民法162条1項 |
| 商業登記簿の保存期間 |
商法36条 |
| 生産後の書類保存期間 |
商法429条 |
| 実用新案の権の存続期間 |
実用新案法15条 |
| 商標権の存続期間 |
商標法19条 |
15
年 |
特許権の存続期間 |
特許法67条 |
| 意匠権の存続期間 |
意匠法21条 |
20
年 |
時効取得(所有権以外の財産権・悪意) |
民法163条 |
時効の中断
時効を中断する法律行為には、請求、差押え・仮差押え・仮処分、承認などがあります。
時効が中断すると、それまでの時効の進行は無くなり、中断した時点から新たに時効の進行が始まります。
注意しなければならないのは請求です。請求は裁判上の請求であり、通常行われている郵便や電話による請求は「催告」といい、裁判上の請求とは別物です。裁判上の請求とは、「訴訟」、「支払督促」、「和解の呼出」、「破産手続き参加」をいいます。
内容証明による請求は催告です。催告は時効の完成を6ヶ月年長することが出来るだけです。内容証明は私文書の一種ですが、請求してる内容が郵便局に保管されているため、強い証明力があり、請求された、されない、と水掛け論になるのを防ぐことができます。ここで注意すべきは、請求による中断は一回しか効果がありません。何回請求しても、最長2年6ヶ月経てば、売掛金の時効は完成します。内容証明による請求で時効の完成を6ヶ月間延長させ、この間にしかるべき法的手段を執ることになります。
裁判を決意した債権者は、その前段階として、内容証明による請求を試みることが多いわけです。
内容証明を受け取った債務者側でも、債権者のこの決意を察知し、内容証明による請求を受けて、弁済することになるわけです。
債務の承認
内容証明による請求をしても、債務者が債務を履行するとは限りませんが、その場合でも
債権者は、その回収行為の中で債務者に債務の承認をさせるように意図しなければなりません。債務者が債務の承認をすれば、時効は中断します。
債務の承認とは
一部支払
支払の猶予の要請
利息の支払い
などを言います。
債務の承認があると、時効は中断します。
債権回収プランの考え方
裁判になる前(少額訴訟を除く)に回収するのが行政書士の仕事と言いましたが、これは、ただ裁判を避けると言うことではなく、少額債権を争う裁判になれば、勝訴しても裁判費用は敗訴側が負担するものの、弁護士費用はこちら持ちで、時間はとられるなどなど、裁判に勝っても、メリットは少ないものなのです。
しかし、最後は裁判に持ち込んでも債権回収するとの決意がなくては、十分な成果を上げることは出来ません。西岡行政書士事務所が、おすすめする債権回収プランは、裁判になっても有利に展開しうるように計画されてもいるのです。
しかし、こちら側に権利があるからといって、ただ、例文集にあるような内容証明を送りつけても債権の回収は巧くゆきません。
内容証明はいわば宣戦布告ですから、喧嘩を売っているのと同じです。内容証明を送ったことにより、ただ何かの理由により又は単に怠惰により支払が遅れている債務者が、これを機に弁護士に相談するなど、戦闘的になってしまうかもしれません。
また、払わない側にもそれなりの理由があってもおかしくありません。商品に瑕疵があった、数が足りなかったなどなど。
「キチンと連絡をしてくれれば、それなりに対応できたのに」というのは、債権者側の勝手な言い分かもしれません。商品に満足できなかった債務者が必ずと連絡してくるとは限らないからです。その為、通常より顧客の満足度に対しては強い関心を持ち、それを知る為のシステムを構築していなければならないのです。そんなこんなの時に、上記のような内容証明が届けられたら、その債務者はどう感じるでしょう。内容証明の使用には十分な配慮をしなければなりません。
債権回収も心理ゲームの一面があります。特に裁判以前に債権回収するには、それなりの戦略を持ち、債権者をして、「払わなければいけないな」との気持ちになってもらう必要があるのです。このような気持ちになってもらわないと、スムースな回収は出来ません。
また、所在不明の相手に内容証明を配達証明付きで送っても、受取人不在で戻ってきてしまうだけです。勿論、債務者を探し出す方法はありますが、ここでも、コスト、時間などの対費用効果の問題が生じます。少額債権回収が難しいには、このあたりのバランスが微妙だからです。
行政書士にとって、内容証明は貴重な戦いの道具ですから、私共では、内容証明の戦闘力が最大限に発揮できるよう、その使用に当たって内容、形態、タイミングなど周到に計画します。
債権回収プラン実際
回収プランの検討に入る前に、債権者側に「なんとしても、この債権を回収する」との、決意と意思表示をお願いします。裁判になることも辞さないとの決意を固めてください。中途半端に債権回収を図り、途中腰砕けになるなどすれば、債権回収の効果が上がらないばかりか、債務者との関係を悪化させるだけで、徒労に陥ることも考えられるからです。
具体的なプラン作成に入る前に、以下の問題点をチェックしてください。
債権者側にも、問題があることが多いのです。
問題1.債権者側で、いざ裁判になったときに、裁判官の心証を得ることが出来るだけの証拠を準備できますか?
つまり、受注書、発送書、受領書、請求書の控えなどなど
問題2.正確に請求していますか?
発注者に正しく到達していることを確認していますか?
御礼かたがた、商品、請求書の到達などを確認をしていますか?
問題3.先方が企業であるとき、担当者変更などをフォローしていますか?
問題4.相手が企業であるとき、破産、会社更生法の申請などあったときに、正確に対応してきましたか?
問題5.この債権回収が終了した後の、債務者との関係をどうするのか決めていますか?
回収さえ出来ればよいのか、関係を修復して継続取引を望むのか?
問題6.債権の額は?
回収に幾らまで費用を掛けられますか?
などなど、一般的なチェックポイントの他、各人各様の個人的・法人的事情をお持ちのこ
とと思います。これらをクライアントとよく話し合い、事情聴取し、討議しながら回収プ
ランを策定します。
西岡行政書士事務所に業務を依頼したい、回収すべき小口債権をお持ちなら、以上の問題点を整理し、事務所に電話(Tel
03−3843−3601)又はファックス(Fax 03−3843−3625)していただくか、
電子メール(E-mail : nishi-gyo@vesta.ocn.ne.jp)でご連絡ください
面接可能な日時をご連絡します。
債権回収は、一つ間違うと、債権者、債務者及び関係者に重大な悪影響を与える可能性があります。このため、当事務所では、直接業務依頼者と詳細な面談をおこなった上で業務をお引き受けすることにしております。

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